用語集

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漢詩形の一。五言四句から成る近体詩。六朝の民歌に起り、唐代に至って形が定まった。五絶。

俳句で、上五文字が句の構成上意味をなしていないこと。首切れ歌の略。

漢詩形の一。四句から成り、起・承・転・結の構成をとる。一句が五言のものと七言のものとがある。六朝の民歌に源を発し、唐初に確立、盛唐に至って盛行。その平仄(ヒヨウソク)法は律詩の半截に準拠。話の途中で言葉に詰まること。演劇の台詞(セリフ)や演説・誦読などで、中途でつかえて言句の出ないこと。「激しい野次に―する」

蕉風俳諧の根本理念の一。閑寂味の洗練されて純芸術化されたもの。句に備わる閑寂な情調。

詩歌・俳句などの会合の席。文人会合の席。

歌会・句会などを催すとき、あらかじめ出しておく題。また、その題で詠んでおく歌・句。

和歌・俳句などの草稿。

趣味として、また、職業として俳句をつくる人。俳諧師。俳家。

俳句で、下五文字が句の構成上意味をなしていないこと。

脱け落ちた句。

蕉風俳諧の根本理念の一。人間や自然を哀憐をもって眺める心から流露したものがおのずから句の姿に現れたもの。

俳句を作ること。

ふざけて作った発句。狂句。

連歌・俳諧で、百韻の時、懐紙の第一紙(初折シヨオリ)の表に記す八句。

俳句(発句)・連句の総称。広義には俳文・俳論を含めた俳文学全般を指す。

伊勢の桑名で、八月朔日(ツイタチ)に「姫瓜の雛(ヒナ)」を棚に据え、供物を供えて祭った行事。

諧謔、利口とも。俳諧ではふざけ以上の思想として蕉風の「有情滑稽」 として解釈される。

類似の句。和歌・俳句の第一句もしくは第二句以下をも含めて、いろは順または五十音順に排列して和歌・俳句の検索に便にしたもの。

一句の中に切れがあって、二つの内容が衝撃をしながら対応しているような句。一般に直接関係ない事柄を配することが多い。

俳諧で、点取りの巻末に点者が評語を記し自ら署名すること。

与謝蕪村の俳句・俳文集。一冊。一七七七年(安永六)成り、九七年(寛政九)刊。

「俳諧(ハイカイ)の連歌」の別称。発句(ホツク)が一句独立に作られるようになったので、これと区別し、また連歌とも区別して、俳諧の付合(ツケアイ)や歌仙・百韻・千句などをこう呼ぶ。

はじめの句。起句。

(連歌で) 紋切り型のつまらない句。

俳句は五・七・五による三分節十七音を定型とするが、各文節の音数が多かったり少なかったりすること

連歌・俳諧の付合(ツケアイ)で発句の次に付ける七・七の句。脇。

俳句の作者としての名。俳号。はいめい。

聯句の一体。五・七・五の一七音または七・七の一四音の和句と五言の漢句とを連句のようにつらねるもの。狭義には、そのうち発句が和句で始まるもの。五山文学とともに盛行。和漢連歌。

江戸時代、六月一日に、旧臘の雪水で製した折餅(ヘギモチ)または氷餅などを祝って食した行事。

詩歌や俳句で、特に題を決めずによむこと。また、その作品。

話し言葉で書かれた俳句。

その席上で出す和歌・俳句の題。また、そのようにして即興で詠む和歌・俳句。

元来、中国の文章家の文章道の教え。富安風生は多く作って多く捨てるという教えが俳句にもピッタリと提唱、また他人の作品を多く読むべきだと説いている。

連歌・俳諧などの句の品格。

下の句のこと。連歌・連句の最後の七・七の句。

日常身辺のさりげない事象をきっかけにして、自然や人生への深みへ入っていく境地。 平明な言葉を使うことがポイントとされる。「秋深き隣は何をする人ぞ」

事物の実相をうつしとること。客観的描写を主とする態度。絵画から出て短歌・俳句・文章についてもいう。子規が月並み俳句打破のため洋画の描法から得た句作法。

俳句の季題、季語を集めた書。歳時記と同じ意味だが古くは「季寄」の語が多く使われた。現在では季題、季語の詳しい解説や例句を添えたものを「歳時記」、季題・季語の集成を主としたものを「季寄せ」という。

病後であること。また、その時期。やみあがり。

言外に情趣を漂わせること。表現を抑えて、心を内にこめ、あらわに現さないというのは、余韻、余情につながる

詩歌で、古い漢詩の一句または三代集などの和歌の一句を題とするもの。俳句の題。

淫猥なことをよんだ川柳。末番の句。ばれ句。

字数の多い句。特に、漢詩で五言の句に対して七言の句をいう。連歌・連句などで、短歌の上句に相当する一七音の句。⇒短句

(歌学用語) 第三句に枕詞や休め詞を置いた句。

荻原井泉水主宰の新傾向俳句の雑誌。一九一一年(明治四四)創刊。

月刊定期刊行の俳句雑誌を軸として、俳句上達を目指してつながる人たちの集団、結合関係をいう。頂点に立つ指導者を主宰、一定レベルに達し結社の経営をサポートする人たちを同人、その他の人たちを誌友という。

みだらな内容をもつ川柳。

一句一句。毎句。

漢詩絶句の第二句。第一句すなわち起句の意を承けて敷衍する。

言と句。ことば。もんく。

俳諧作法書。一冊。正岡子規著。一八九九年(明治三二)刊。俳句に対する一般的理論と俳句修学の過程と作法を説き連句に及ぶ。

すがたと心ばえ。俳句の外形(言語・風調)と内容(思想・感情)。

聯句の一体。五・七・五の一七音または七・七の一四音の和句と、五言の漢句とをまじえる形式のもののうち、発句が漢句で始まるもの。鎌倉時代以来行われた。漢和。⇒和漢聯句

和歌・俳句などを類似した題によって集めたもの。

一句中に終止格の切字を二つ有する二断句によって一章をなす句

明治俳壇の一派。一八九一年(明治二四)頃から正岡子規が新聞「日本」に拠り、「日本俳句」の名で純客観的な写生主義を主唱。内藤鳴雪・高浜虚子・河東碧梧桐・夏目漱石らが属した。根岸派。子規派。ホトトギス派。

運座などの会に参加する人々のこと。

付合(ツケアイ)で、付句の前に位する句。

短歌・俳句などの一定の形式を言う。 五音と七音を基本とする音律数により決定される。自由な現代詩に対して俳句などは定型が特色。五七五文字 計一七文字が俳句の定型。

和歌・俳句などで忌み避けるべききまりの語句。とめ句。

後の句。

俳人の仲間。俳句を作る人々の社会。

実際に見た景色、目に触れたものを題材としてつくること

むずかしい句。わかりにくい文句。連歌・連句で、付けにくい句。

昔の句。古人の句。

俳句の流派。「碧」の後身で、一九二五年(大正一四)創刊の俳誌「三昧」によった新傾向の一派。句風は七・七・七調や自由律、振仮名付にも至った。河東(カワヒガシ)碧梧桐を盟主とする。

詩文・俳句などの組み立て方、作り方。

文中に句をさしはさむこと。また、その句。

逃げ口上。俳諧で、むずかしい前句や手をこめた句が連続した場合、さらりと曲節のない叙景句などをつけて次句のつきやすいようにすること。

正岡子規の説いた短歌および俳句における方法論。洋画の理論に学んだもので、対象をありのままに写しとることを主張。子規の没後、短歌では伊藤左千夫・長塚節・島木赤彦・斎藤茂吉ら、俳句では河東碧梧桐・高浜虚子らによって、それぞれ理論的な追求が行われ、また、散文への適応として、写生文の試みもあった。

連歌・連句・俳句で、句の季節を示すためによみこむように特に定められた語。例えば、鶯は春の季語、金魚は夏の季語。季の詞(コトバ)。季題。

連歌・俳諧で、第一句の称。五・七・五の一七音から成る。また、それが独立して一つの詩として作られたもの。

よい句。美しく言いあらわした文句。

連歌で、発句以外の普通の句をいう。筑波問答「この頃は―も発句のやうに心をわり、一かどあるやうにし侍れども」

朱で歌や俳句に点をつけること。また、朱で詩文を訂正すること。

長い句と短い句。長句と短句とを混用した詩。長短詩。

表現すべき事物の中からその中心になるものを把握し、さらにその印象を鮮明に定着するための操作

季題・切れ字を使わない一七音の定型詩。 世相・人事・人情を軽妙に詠むところに特徴がある。 「穿ち」「おかしみ」「かるみ」がその三要素。

俳句雑誌。一八九七年(明治三○)正岡子規主宰・柳原極堂編集の下に松山市で発行。翌年東京に移し高浜虚子が編集。俳句の興隆を図り、写生文・小説などの発達にも貢献した。現在も続刊。

俳諧の発句を左右の両組から一句ずつ出して、判者がその優劣を決める催し。また、衆議判(シユギハン)の場合もある。

所定の用紙に一定の俳句を書いて俳句会、メディアに提出すること

俳諧の風体。俳諧の流儀。俳句の作風。

詩文や連歌・俳諧で、あらかじめ考えておいた句。宿構の句。

一句の中に季題、季語のないこと またその俳句をいう

俳句定型の音数・文字数。合計一七音。俳句の五七五のうち上から 上五(かみご)中七(なかしち)下五(しもご)と呼ぶ。

句の意義。

良い格言・成句。

出席者が俳句を作り、秀句を互選する会合。一定の題により作ることもある

俳句の前に付して、其の俳句に付け加えることば。俳句のつくられた場所や月日を記す場合が多い

伝統的に詩句の数とその配列の順序とが一定している詩型の称。漢詩の五言・七言の絶句や、和歌・俳句などをいう。⇒自由詩・不定型詩。

秀逸な句。また、すぐれた俳句。

他人の作った句の尊敬語。

和歌の第三句。

俳句をよくする人。俳人。俳諧師。

俳諧で、平凡で地味な句。

仏教経文の文句。

一定の韻字を句末に用いて声調をととのえた文。歌・詩・賦の類。詩の形式を有する文。

読みが五七五音でなく、他の文節にまたがっている、七五五のような句

短歌の初めの五・七・五の三句。また、連歌・俳諧で五・七・五の句。⇒下の句

句合せの俗称。特に句会などで一定の題で一定の時間内に競作し、優劣を争うこと。

修辞法の一。人でないものを人に見立てて表現する技法。活喩法。「海は招く」の類。

広く一般に通じ用いられる文句。諺のように用いられる文句。

かむりく。かむりづけ。

一句のうちに季語が二つ以上含まれること。

修辞法の一。「たとえば」「あたかも」「さながら」「如し」「似たり」などの語を用いて、たとえるものと、たとえられるものとを直接比較して示すもの。「堅きこと鉄の如し」の類。

卑俗な句。ありきたりの句。

有名な文句。すぐれたよい文句。有名な俳句。すぐれた俳句。

連歌・俳諧(連句)の形式。五・七・五の長句と七・七の短句を交互に、三十六句連ねたもの。

一句のなかのある箇所で息をつぎ、間合いをとること。俳句は一句の中で一箇所、断切する場合が多い。

句会の席で出された題を即席で詠むこと

句会の席で出される題のこと

雑俳の一種。八~九字の題に、下をつけて、一七字の句とするもの。また、題を下に踏まえて一七字の句とする。

閑寂な風趣。茶道・俳諧などでいう。精神的余情美を追求しょうとする芭蕉のすべてをつらぬいた根本的理念の一つ。貧しさ、簡素さに徹した美をいう

俳句に表現された境地。また、俳句をよむ心境。

短歌・俳句などの各句の上に物名などを一字ずつ置いたもの。「かきつばた」を「から衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞおもふ」(伊勢物語)、「ゆたか」を「夕立や田をみめぐりの神ならば」(其角)とする類。

意味を強めるために、普通の語法の位置を逆にして置いた句。「帰りなん、いざ」の類。

五七五などの定型音律からはみ出している句を言う。 近代においては定型にこだわらない字余りも見られる。

俳句は基本的に季語を入れて詠むが、一句の中に季語(季題)のない俳句。

一九○三年(明治三六)伊藤左千夫ら発刊の短歌雑誌。○八年廃刊。一九二八年(昭和三)「破魔弓」を改題した、水原秋桜子(シユウオウシ)主宰の俳句雑誌。

俳句に巧みな人。

言葉の上では,たとえの形式をとらない比喩

連歌・俳諧で、前句がむつかしくて付句を付けにくい場合に、次の句を付けやすいよう軽く付けること。また、その句。俳諧では「逃句」とも。

冠付(カムリヅケ)で、言おうとする言葉をことさら分りにくい語で言いかえた句。

主として短歌・俳句などの芸術作品を実地に作ること。また、その作品。

連歌・俳諧で、古今の名家の句を発句に立てること。また、その句。

句数に同じ

(キャッチ‐フレーズの訳語) 宣伝・広告などで人を引きつける文句。

短歌または俳句の一様式。在来の三一字または一七字の形式を破ったもの。和歌では前田夕暮、俳句では河東碧梧桐・荻原井泉水らが提唱。

日本画の一。俳味のある洒脱な略筆の淡彩または墨画で、俳句・俳文の賛のあるものが多い。

俳句というのは、夏季の炉・冬季の扇のようなもので、世間の実用にはならないものだということを、文学者の覚悟として述べた言葉。

活きた言葉。禅で、悟りの境地のはたらきを如実に表す言葉。俳諧で、言外に余情のある句。⇔死句

すばやく句を作ること。去来抄「詞道具より入る人は―多句なり」

和歌の第四句と第五句。また、連歌・俳諧で七七の句。⇒上の句

詩句中の眼目となるところ。

文章中の語句。文言。

新しく語句を造ること。また、その語句。

即興の発句。狂、連歌盗人「これは亭主が家固めの時の―かと思ふ」

俳句を作る詠題としての季語。自然とその自然と一体になって暮らしている生活の上に現れる事々、物々のうち詩趣に適うもの。

俗謡の一。江戸末期から明治を通じて二上り甚句が流行。現行のものは本調子甚句で、「ドスコイ、ドスコイ」の囃子詞(ハヤシコトバ)が入る。力士が土俵で余興に唄って流行。

すぐれた詩歌や俳句。たくみな吟詠。

和歌・俳句で忌み避ける句。禁句。

雑俳で、他人の句を盗みとって前句題などにあてはめること。

もとの句。

連歌・俳諧で、発句・脇・第三・挙句(アゲク)以外のすべての句。

美しく飾った文句。

言葉のひときり。一言。転じて、一段。ひとくさり。俳句一つ。詩で、五言または七言のひときり。和歌で、五文字または七文字のひときり。

句の意味。

言い逃れに言う文句。

人生・社会・文化などについて真理を簡潔な中に鋭く表現した語句。「水清ければ魚棲まず」の類。アフォリズム。

俳句・狂歌などで、点者が受ける報酬。また、それを刷物にする場合の費用。にゅうか。

五七五、十七音の定まった形よりも字数の少ない俳句

めずらしい句。まれに見る句。奇異な句。珍妙な句。

つまらない俳句。拙劣な句。

季題をとりまぜてよむ俳句。混題。

文法学上、句・文についての理論。

毎月きまった集会。月例の和歌や俳句の会。

多くの中から、よい句を選び出すこと。また、その句。

連歌または俳諧で、百韻を一○巻重ねたもの、すなわち句数一○○○のもの。千句全般を通して指合(サシアイ)・去嫌(サリキライ)がある。

虚子の用いた俳句の作句における方法論。俳句は主観描写を廃し客観の裏側に余韻として述べ、客観と主観の渾然とする境地まで達するという思想

執筆(シユヒツ)の句。また、それの置かれる連句の表八句目の句。

漢詩で、一句中に対句のあるもの。

二語以上が結合し、その全体が特別の意味を表す句。「油を売る」「間髪を入れず」の類。イディオム。

高浜虚子が主唱した俳句作法上の理念。自然とそれにまつわる人事(花鳥)をただ無心に客観的にうたうのが俳句の本道であると説いた。

俳諧・俳句に関するはなし。

人の言い及ばない句。めずらしい句。

俳句点式の一。句のわきに引く単縦線。

短歌の第一句。発句。

「不易」とは易らず(かわらず)の意。いわゆる永遠性と流行性のことで、一般的には不易の句を尊重し、流行の句を軽視する場合が多い。

俳句を彫りつけた石碑

大須賀乙字の提唱に端を発し、河東碧梧桐を先頭として起った俳句の流派。俳句の定型とされる五・七・五の形式を破り、季題趣味の脱却を企図した。のち荻原井泉水の「層雲」と中塚一碧楼の「海紅」とに分派。

既成概念には無く、作者の心と言葉の均衡のとれた新しい言葉の表現。造語は俳句の命ともいえるが乱用すべきではない。

発 句が独立性を持つために句末や句中に用いた切れの働きのある助詞・ 助動詞のこと。

句の中に季題を他の季題に置き換えても同程度の作品として成立するような句。又同じ季節の同様の季題なら、どんな季題にも適合するような句。

文章中の句をはぶくこと。また、そのはぶいた句。

意味がなかなかわかりにくい俳句。去来抄「むかし―といふものあり」

俳句を作る上での友達。俳句仲間。

詩歌の句を吟ずること。また、その句。

季題、季語を月別、四季別に分類して解説、例句を加えたもの

隔句対の略。漢詩文で、第一句と第三句とのように、句を隔てて対句をなすこと。

多くは二つ、ときにはそれ以上の概念を一句中に対置して作ること

物事を延ばし、遅らせるための言い訳。

一句の中に断切のない俳句をいう

句のかず。(連歌・俳諧で)懐紙の巻末に作者名とともに記す詠句数。句上(クアゲ)。四季・神祇・釈教・恋・旅・人倫・植物など、同じ範疇の句をつづけてよい限度数。

俳句会の席上で選句された俳句を読み上げたり発表すること

むだな文句。

安否を問い、慰問するの意。俳句では慶賀、弔意、またはある出来事についての感懐を詠むこと。広義にはその土地の風向、歴史など一切に対する親愛の情をも含む。

(「地(ジ)の句」の意。また、越後国の甚九という人の始めたものともいう) 代表的民謡。七・七・七・五の四句から成る盆踊り歌。米山(ヨネヤマ)甚句・相撲甚句・名古屋甚句・越後甚句・博多甚句などが名高い。

駄句を作ること。

連歌などで、前句に付かない句の意。前の話と関係のない言葉。不適当、不釣合なこと。日葡「ツカヌクナコトヲイ(言)ウ」

和歌などで、句の並べ方。句の配置。

正岡子規が自分の革新した新派俳句に対して旧派(月並派)の俳句をののしって呼んだ称。転じて、陳腐で新しみのない俳句。

和歌で、一音以上の同じ音を重ねて語調を整えた句。また、その作歌法。「いかほのぬまのいかにして」の類。

漢詩。二巻。大江維時編。天暦(947~957)頃成立。唐の詩人一五三人の七言詩一○八三首から二句ずつ抜き出し、部門ごとに分類したもの。「和漢朗詠集」成立の先駆けとなった。

修辞法の一。語の並べ方を同じくし、意味は対(ツイ)になる二つ以上の句を連ねて表現すること。また、それらの句。「魚は水に飽かず。魚にあらざれば、その心を知らず。鳥は林をねがふ。鳥にあらざれば、その心を知らず」の類。儷句(レイク)。

節日、すなわち人日(一月七日)・上巳(三月三日)・端午(五月五日)・七夕(七月七日)・重陽(九月九日)などの式日。その日に供される供御(クゴ)を節供(セチク)といった。

集まって俳句を作ったり俳句を持ち寄ったり、お互いに批評したりする俳句会のこと。

古人の作った詩文の句で、よく知られているもの。「人間到る所青山あり」の類。習慣的に固定している句。秋の形容の「天高く馬肥ゆる候」の類。

漢詩の結句。絶句では結句、律詩では最後の二句。転じて、終りの句。おち。

俳諧または俳句に関する論議や論評。

すぐれた句。

ある発句に和して詠み添える発句。狂、連歌盗人「これに―をせまいか」

あらかじめ決められた題によって詩歌を作ること。また、その作品。

朗詠の第二番目の句。次に言いだすことば。次のことば。

俳句の原稿。

一九三一年(昭和六)、水原秋桜子・山口誓子の「ホトトギス」からの分離を契機として起った俳句運動。「天の川」「旗艦」「土上」などの結社もこれに属する。発想・感覚の近代性を強調。

和歌・俳句において、一人が同じ主題で数首または数句をつらね、全体として特別な味わいを出そうとする作り方。また、その作品。

連歌・俳諧で秘伝とされた18の切れ字。かな・もがな・し・じ・や・らん・か・けり・よ・ぞ・つ・せ・ず・れ・ぬ・へ・け・に。このうち、「せ」「れ」「へ」「け」は動詞の命令形語尾、「し」は形容詞語尾で、「に」は副詞「いかに」のこと。他は助動詞と終助詞。

和歌・連歌・俳句・茶道などの師匠。

みじかい句。字数の少ない句。日葡「タンクチャウリ(長理)ヲフクム」特に連歌・連句などで、短歌の下句に相当する一四音の句。⇒長句

幾人かの人が一句ずつ作ったものを集めて一編の詩とすること。また、その漢詩。聯詩。

俳句の索引。一冊。佐々醒雪編。一九一六年(大正五)刊。近世の著名な俳句の初句・第二句・第三句を五十音順に排列、句の下に全句と作者と出典とを記す。

作句・作歌などのため、同好者が野外や名所旧跡に出かけて行くこと。

禅語で、凡俗に過ぎて禅味の少ない句。転じて、詩・俳諧で言外に余情のない句。活句

一つの文句。ほんの短いことば。

風景を素材として詠んだ俳句。

成句や俳句を引用すること。また、その成句や俳句。

単一概念(ひとつの素材、ことば)によって断絶(句切れ)なく作ること

句のつけ方、すなわち句を考え出すことが早いこと。

俳諧の席上で、月や花の句などの場合、一座の様子によって宗匠が座中の一人を指名して付句をさせること。

漢詩の絶句の第三句。この句で意を転ずる。

むだな句。不必要な句。(joke の当て字として使われたもの) ふざけた文句。冗談の文句。

俳句で季をつけること。

同一の句をかさねて用いたもの。

美しく飾った文句。

連歌・俳諧で、前句に付ける付句(ツケク)を作ること。また、その前句・付句の一組。前句が長句(五・七・五)ならば付句は短句(七・七)で、前句が短句ならば付句は長句で付ける。

俳句・連句を集めた書。

月見のさかもり。月に団子・芋・女郎花(オミナエシ)などを供え、詩歌・俳句を作り、酒宴を催す。

美しい句。古人の残した、模範となる言葉。金言。格言。平家四「金章―おなじく一代教文より出たり」

一句の半分。ちょっとしたことば。

漢詩の最後の句。短歌の第三句以下。また、第五句。

漢詩で、起承転結の「結」の句。一般に、詩歌の結びの句。